アングル製品やパッケージに記載されているロゴをご覧になったことはありますか?ちょっとレトロなこのデザイン。実は、創業当初のシンボルマークを復刻したものなのです。
アングルの前身である山本發次郎商店の創業から13年が経った明治40年。支配人の稲井源三郎は欧米に渡航しました。日本で最初の本格的なメリヤス生産設備を持つ玉造工場ができる前年のことです。その目的は、欧米のメリヤス業界の視察と、品質の高いメリヤスを国内で製造するための編み機を選定することでした。世界市場を目の当たりにした稲井支配人は、今では当たり前となったマーケティングの重要性を感じ、帰国するとすぐに企業活動の基本原則をまとめました。
2. 誠実な販売活動をおこなう。
3. 効果的な宣伝活動の実施。
この3原則をトライアングルとして表現したのが、明治42年に登録された社章と商標です。
以来「ANGLE」は長年にわたって主要商標として肌着商品に利用されてきました。一方で、当時のロゴは徐々に、社内でも目にすることがなくなっていきます。
時は流れ、アサメリー70周年を間近に控えた2021年。節目を迎えるにあたって、私たちはアングル製品を象徴する新しいロゴを探していました。数々のデザインを検討しましたが、なかなか良いロゴに出会えません。素敵なデザイン、おしゃれなロゴはたくさんありましたが「アングル製品のロゴに相応しいか」と考えると、どうしてもしっくりこなかったのです。そんなとき、アングルの歴史を振り返る中で偶然見つけたのが、先ほどご紹介した創業当初のロゴ。
「これやん!」
その場にいた全員の気持ちが一つになった瞬間でした。
まずは直感的に、そのデザインに惹かれたわけですが、ロゴのトライアングルが表している3原則は私たちが今も大切にしていること。そして、これからも続けて行きたいブランドの在り方そのものでした。そこから生まれたロゴに私たちが惹かれたのは、当然のことだったのでしょう。
3原則のトライアングルをあしらったデザインは、これから様々な場所でお目見えする予定です。ロゴの復刻とともに、ブランドの在り方も原点回帰。創業当初、明治時代に掲げた基本原則を大切に、私たちはこれからも歩み続けて行きます。